2020.4

五輪塔

お墓・供養塔には様々な形がありますが、江戸時代以前は五輪塔と呼ばれるものが主流でした。

五輪塔とは五つの形から成る供養塔で、真言宗の僧侶覚鑁(かくばん 1095年~1143年)によって広められたといわれています。

五つの形は地、水、火、風、空(五大)を表しています。古代インドには、五大によって宇宙がかたち作られているという思想がありました。

五輪塔には五大に当てはまる梵字が彫られています(画像参照)。お盆、法事などで使う板塔婆にもこの形状や梵字が用いられています。

真言密教において仏を表現する方法はいくつかあるのですが、五輪塔もその一つです。五輪塔を建てることは、亡くなられた方に対して仏が直接供養をしているということにもなります。

梵字の読み 性質 形状 字形
キャ 宝珠
半円
三角
方形