蓮 華
蓮華(れんげ)は仏教を象徴する花です。経典の説く極楽には蓮(はす)の花が咲き、仏像の多くは蓮の台(うてな)に座しています。
蓮には徳あるものとされる特徴がいくつかあります。
泥の中に蓮は根差しますが、その花は泥に染まらず清らかな姿を見せます。泥は苦難や煩悩、花は悟り、清浄な心を表しています。
心身が揺さぶられるような環境の中でも、それに囚われることなく本来の姿を保っていられる、これを「淤泥不染(おでいふぜん)の徳」といいます。
他に「一花多果(いっかたか)の徳」というものもあります。蓮は一輪の花に20個ほどの種を実らせます。それと同じように、悟りは数多の幸福をもたらすという考えです。
実際に、お釈迦様が菩提樹の下で得た悟りは仏教となり、現代に至るまで厖大な数の人々に様々な影響を与えて来ました。