2024.7

正思惟しょうしゆい

「無辺の生死いかんがく断つ ただ禅那ぜんな正思惟のみあってす」()

これは空海の著書『般若心経秘鍵はんにゃしんぎょうひけん』の一節です。

禅那とは心を静かにたもつこと、正思惟とは正しく考えることです。冒頭の文は、限りない生と死の苦しみを断ちきることができるのは、落ち着いた心から生まれる智慧だけであるという意味です。

心が定まらず浮ついていては、良い判断はしづらいでしょう。私たちが失敗をするときはたいてい気持ちが焦っています。逆に心を静めていれば、問題の解決策が思いつきやすくなるかもしれません。単純な話ですが、心をととのえるということについては、じっくり考える価値があると思います。

私たちの現状は私たちのひとつひとつの判断がつみ重なりでき上がっています。そのひとつひとつが良いものかどうかで一年後、五年後、十年後の姿が大きく変わることは想像にかたくありません。心のありかたが自身の状況を左右するといえます。

どんなときでも落ち着いていられるのは難しいことです。ただ、たとえば一日に数分でも心をゆったりさせる時間をつくり、それをくり返していけば、正思惟に近づけるのではないでしょうか。

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