香 炉
各家庭の仏壇や堂内の祭壇においてご先祖や仏にお供え物をする際に、大事な役割を果たす道具があります。
燭台(しょくだい)、花瓶(けびょう)、香炉(こうろ)の三つです。
香炉は主に線香を立てる道具ですが、焼香の際にも用いることがあります。そのときには線香ではなく香炭(こうたん)と呼ばれるものを使います。
香炉によってお供えするものは線香や焼香、香炭それ自体ではなく、そこから発せられる香りです。仏は香りを好むとされ、そのためにお香や花など芳香を生ずるものが仏前に捧げられます。
また、良い香りは、その場やそこにいる人の心を清らかにしてくれるとも言われています。
香炉には香炉灰がつきものですが、灰そのものが重要というわけではありません。線香を安全に立たせることができれば、灰を使う香炉とは別の、手入れのしやすい線香立てを使っても宜しいかと思います。